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Vol.36(後編) 待てば海路の日和あり~ケーススタディ19 在宅勤務希望の方、隣駅の会社に通勤

Vol.36(前編) 2011年03月01日 雨降って地固まらず?~

に続き、後編をお送りします。

 

 
雨降って地固まる?

雨下肢に障害があり、膝も痛むため、外に出るのが困難だという理由から在宅勤務を希望するTさん。

 

そんなTさんが会社見学に出かける日は、空は厚い雲に覆われてはいるものの、雨は降っていない・・・という非常に蒸し暑い朝でした。

 

アポイントは午後1時半だったので、その1時間前の12時半に、大畑とTさんは彼の自宅から100mぐらいの最寄駅の改札で待ち合わせました。約束の少し前に大畑が駅に着くと、外は土砂降りの大雨で、盛大に(?)雷まで鳴っていました。


事前に打ち合わせ場所として考えていた駅近くのカフェは、急な大雨で満席。コーヒーショップを何軒かのぞき、やっと空席を見つけた喫茶店は、急な階段を上った2階にありました。Tさんには申し訳ないと思いつつも、階段を上り、打ち合わせをして移動の時間になりました。

けれども外は相変わらずの大雨と蒸し暑さ。ひと駅電車に乗りそこから歩き・・・二人とも雨に濡れ、大汗をかきましたが、無事時間通り初顔合わせに臨むことができました。


「こんな大雨の中、ようこそいらっしゃいました!」と気遣っていただきながら話し合いもスムーズに進み、Tさんも1日と言わず週2,3日の出社ができるようがんばってみます!と歩み寄りをされ、約1時間の会社訪問は終了。

先ほどまでの大雨も止み、これはまさに「雨降って地固まる」かな?と大いに期待をしました。

 

ところが、9月の下旬になって、先方から「大変申し訳ないのですが・・・」と障害者採用のお話を一時停止したいとの連絡がありました。先方の都合ではあるものの、Tさんがとてもがっかりしたのは言うまでもありません。「やはり無理して通勤するより在宅の仕事に限定して引き続き探します。

もし何かあれば、紹介を宜しくお願いします!」 と気を取り直してお仕事探しを再開しましたが、ご希望の条件に合う仕事が無く、再び連絡が途絶えてしまいました。

 

 
あきらめずに活動を続け、可能な限り条件を広げる

曇り~晴れ猛暑と大雨・ずぶ濡れの会社訪問が、ずいぶん昔のように(ちょっと大げさですか?(笑))思える、大寒の1月下旬のこと。

突然、あの出版会社から大畑へ電話が入りました。「ようやく会社の都合もよくなり、改めて障害者採用をしたいのですが、もしTさんがまだ就職活動中でしたら、ぜひ声を掛けてみていただけますか?昨年は中途半端なお話で、大変な失礼をしてしまったのですが・・・」とのことでした。


あの時のTさんの落胆が思い返すと、「あんな思いをした会社から再び声が掛かったことを、Tさんは喜ばないかも?既にTさんが何かのお仕事をされていると良いのだが・・・」というのが大畑の正直な気持ちでした。それでも、彼の携帯に電話をしました。


久しぶりの大畑からの電話ですが、Tさんはとても感じ良く、話を聞いて下さいました。
今も仕事を探しているけど在宅勤務の仕事は、本当に無い。これもご縁だと思って、思い切って隣駅まで通勤してみようかと思う・・・と前向きに考え「実は年末に主治医を変えたところ、例年寒い冬は辛くなる足の調子が、秋と変わらずある意味調子が良い感じなんです。

春には前職を辞めて丸2年になるので、そろそろ休養も終了して出掛ける(出航する)時かな?と・・・ちょうど思っていました。」と、この話しを喜んで下さいました。


改めて大畑とTさん二人で、今度は彼の自宅近くの駅からタクシーで先方に訪問し、仕事内容・就業時間など雇用条件を確認し、その場でTさんも条件を受諾され、まずは週3日の通勤を2月中旬から開始することとなりました。

会社イメージ在宅勤務を希望される方の中には、家から出ることも、そもそも歩くことも困難という方もいらっしゃると思います。そのような方々にとっては、今回のお話は、動ける人が在宅勤務を希望したけど結局は在宅の仕事はなかったというお話ですね・・・とも見えるかもしれません。その通りだと思います。


でも、2009年の春の時点では、Tさんは足が痛いだけでなく、電車や人が多い駅のホームに行くことが怖い・・・など、通院も大変そうな、とても重い障害の方でした。

だから前職では長く会社に勤務し、事務経験が豊富であっても、弊社からも他社やハローワークからも、お仕事の紹介がないまま1年以上が経過したのです。

けれども、それを変えたのはTさんの努力と決心だと私は思っています。

 

本当は在宅勤務が希望だけれども、隣駅の会社なら通勤できるかも?と前向きに考えてみたこと。そして、その会社の提案に耳を傾け、実際に訪問をしたからこそ、今回の縁が結ばれたのです。もし、Tさんが「隣駅でも無理です」と断り続けたら、別の人がこの会社に就職されていたでしょう。

 

あきらめず、前向きに、試してみようと努力をして、先方都合で一度は流れた話しですが、再びやってきたチャンスを(通勤し続けることができるか?心配で、不安だけど)活かす決心をしたのもTさんです。

 

もちろん、膝が悪化して通勤困難になる可能性はあります。でも、これから春になり気候が良くなると現在の体調を維持し続けることや、新しい主治医のもと、薬も変えることで、体調が良くなる可能性も、兆しも十分あります。

 

「もう少したったら、電車でなく徒歩で通ってみようかと思います。徒歩通勤も十分可能な2km以内の会社ですから。もしかしたら歩くことで更に体調が良くなるかも?しれません!」と、本当は心配・不安も多いことと思いますが、大畑には明るい未来のお話をして下さるTさん。無理をしないで、ゆっくり仕事・会社に慣れて下さいね!

 

 

 

※今回は少し長いので、2回に分けてお送りしています。「Vol.36(前編) 雨降って地固まらず」

 

 

 

 

日時:2011年03月01日

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