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Vol.26今年の夏、あの業界・この会社で採用が激増?

 
■毎年繰り返される季節的な動きとは…

今回は“障害者求人の動向・企業の採用動向予測”と言うと格好を付けた感じで嫌なのですが、毎年繰り返される季節的なことや、今年(2010年)7月から変更される障害者雇用促進法改正に伴う動きを考えてみたいと思います。


グラフイメージ毎年繰り返される季節的な動きとは、毎年・全国で6月1日時点の障害者雇用人数をハローワークに報告することが障害者雇用促進法・第43条・5項に定めてあり、法定雇用人数が不足している企業や学校などは、5月末までに不足人数分の障害者採用を慌てて、ゴールデンウィーク前後で行うことが多くなる動きです。もちろん早めに準備して、前年の秋~冬から採用活動を行う法人もありますが、新卒や中途採用を優先して実施し、4月は新入社員の受け入れや研修で忙しくて、障害者採用をしたくても、やっぱりギリギリ5月に入って実施することが中小企業に多いようです。


では、この種の求人はどこを探せばあるのか?
弊社のような民間の人材紹介エージェントにも駆け込み求人が4月~5月に増加し、弊社ホームページや求人情報サイトに掲載される求人もあります。しかし、全国的にみて、また現在の不景気を考えると、無料で紹介斡旋をするハローワークに求人票を出す会社が多いように思います。また、自社ホームページに急募情報として障害者採用を掲載するところも多いように思います。


ハローワーク・インターネット求人検索

◇ 企業ホームページに掲載されている求人情報の検索サイトの例
http://nioh.jp/
http://www.jobengine.jp/

 

など・・・



 
■障害者雇用促進法改正に伴う動きについて

今年(2010年)7月から変更される障害者雇用促進法改正に伴う動きについてお話しします。ポイントは、大きく分けて3つあります。


◇ Point 1 ◇ 対象になる企業の常用雇用者数の引き下げ

法定雇用人数に不足がある企業が納める罰金のような納付金のルールが7月から常用雇用者数(正確ではありませんが、全社員数・従業員数に近い数字です)201人以上のところに適用されることで、今までは301人以上から引き下げられました。要は、社員数250人の中企業だと、今までは障害者雇用が不足していても罰金は科せられないのですが、7月からは罰金が発生する訳です。
仮に、この250人の一般企業で考えると、法定雇用率1.8%を掛けると法定雇用人数は4.5人です。6月までは罰金は0円ですが、7月からは不足人数×4万円が毎月発生します。4人不足だと毎月16万円で、1年分だと192万円の罰金になります。法律違反と言われて罰金も科せられるなら、普通の会社なら障害者採用をすると思います。

 

◇ Point 2 ◇ 短時間労働者数も制度の対象に

短時間労働(週所定労働時間20時間以上30時間未満)が障害者雇用率制度の対象となります。簡単に言うと、平日の5日間、午後1時から5時まで4時間(週に20時間)だけ働くパートの方は、今までは常用雇用者数に入れなかったが、7月からは計算に入れるということです。それが求人にどう影響するか?と言うと、パートで働く人が多い会社や職場は、算出ベースとなる常用雇用者数が7月から増えることになるので、採用すべき障害者の人数も増える訳です。と言うことは、スーパーマーケットやショップの店員さん、コールセンターや工場のスタッフ、配達・清掃などのパートの人が多い会社は、障害者の採用を増やすハズです。

 

◇ Point 3 ◇ 除外率の引き下げ

障害を持つ方々が就業することが困難であると認められる職種が相当の割合を占めることで指定された業種については、ハードルを下げるために法定雇用障害者数の算定に当たって、その業種ごとに定められた一定の割合の人数を除外することが認められております。法定雇用障害者数は、常用雇用者数―(常用雇用者数×除外率)に障害者雇用率(1.8%)を掛けますから、全業種で除外率が10%下がることは障害者の雇用を増やすことつながる訳です。


除外率・改正一覧(厚生労働省HPより)
※PDFファイルを見るためには、Adobe Reader(無料)が必要です。




電卓イメージ改正一覧のリンク先を見ていただけると分かりやすいのですが、除外率の大きなところは専門性が高く、その仕事をしている人の数が少ないので、全体的にあまり影響は無いと思います。


例えば、船員さんは除外率が90%から80%になりますが、社員は全員が船員で500名の会社で改正の変化を見てみましょう。


改正前の障害者雇用率は、500人-(500人×90%)=50人に法定雇用率1.8%をかけるので0.9人となります。改正後は、500人-(500人×80%)=100人の1.8%ですから1.8人となり、雇用が1人増えることになります。


大企業の場合を見てみましょう。


道路貨物運送業は30%から20%になります。この業界の主要な会社はクロネコ宅急便のヤマト運輸や日本通運などです。この規模の会社は、ホームページを拝見すると社員数何万人、十数万人!と出ています。


仮に、10万人の運送業の会社を例に考えると、除外率の改正前は、10万人-(10万人×30%)=7万人に1.8%をかけて1,260人の障害者雇用を求められるところが、改正後は、10万人-(10万人×20%)=8万人に1.8%をかけて1,440人の障害者を雇用することが求められます。

つまり10万人規模の会社だと1,440-1,260=180人の障害者を新たに雇用する必要が出てきます。



 
■障害者の法定雇用を100%以上達成!?

今回は、数字や漢字が多くて頭が痛くなってきますね。
整理しますと、5月は駆け込みの障害者求人が毎年発生し、今年7月は法改正に伴う大規模な障害者の採用増加が見込めるチャンスとなります。パート等の短時間労働の計算ルールの変更と除外率の10%引き下げが最も大きくなり、採用の増加として出てきそうな業界は運輸業・倉庫業だと思います。


イメージそれでは、当社の求人情報もド~ンと増えるか?と言うと、当社は銀座と梅田の2ヵ所のみなので、全国各地に拠点があるハローワークさんと同じとはいきませんが、1件でも多く求職者の方々の希望に合う案件を増やせるよう頑張ります!


不景気が続く今の日本の春~夏にかけて、多くの会社が採用を縮小したり中止したりしている中で、障害者の採用だけは、200人規模の中企業から数万規模の大企業まで、景気に関係なく法律で新たに求められる状況です。必死に経費・人員削減を行っている会社でも、コンプライアンス重視の現代では、障害者の法定雇用を100%以上達成することを期待します。


ぜひ、皆さんの近くにある中企業や運送業の会社の求人に注意をして見てください。ハローワークや、会社のホームページに障害者採用情報が出ているかもしれませんので、お見逃しのないようアンテナを張っておきましょう! 

日時:2010年06月17日

■このコンテンツは「介護情報ほっとライン」(運営:株式会社デルフィス)でも掲載されています。

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