top > オンライン転職セミナー> Vol.14 ケーススタディ-2 「“夢への熱い思い”と“急がば回れ”で最初の一歩を踏み出したケース」
Vol.14ケーススタディ-2 「“夢への熱い思い”と“急がば回れ”で最初の一歩を踏み出したケース」
ゴールデンウィークは就職活動をしたくても、企業のお休みが多くて動けない時期ですよね。私たち人材紹介エージェントは暦どおりの営業をするところが多いのですが、お取引先企業や担当者によっては9連休、11連休なども多く、比較的静かな時期といえます。
こんな時期には求職者のみなさまも、しっかりとリフレッシュして連休明けから精力的に活動できるよう、英気を養ってください!また、じっくりと転職のための情報収集をするのも良いかもしれませんね。
さて、今回は障害のある方々の就職事例、ケーススタディの第2弾。「オフィスワーク経験がほとんど無いけど、事務職として採用された」という女性の事例をご紹介します。
■Bさんの事例

■ 年齢/性別:20歳代後半・女性
■ 在 住:千葉県
■ 障 害:聴覚3級
■ 転職先 業種/職種:金融子会社の企画部・一般事務
■夢に対する意欲・熱意はしっかりと
Bさんは先天性の感音性難聴を持つ20代後半の女性。聴覚障害がありましたが、普通高校に通学し、卒業後は食品会社を経て、大手スーパーの契約社員として7年弱、お惣菜やお寿司の部門で製造から接客販売まで現場の仕事を続けている中で、テンプスタッフフロンティアに登録しました。働きながらCAD(Computer Aided Design:建築物や工業製品の設計に用いるソフトウェアシステム)の勉強を1年継続しているところで、その知識やスキルを活かして建築設計の仕事に転職したいとのご希望でした。
BさんがこのCADの勉強を始めたきっかけは「著名な建築家の作品集を見て感動したから建築業界に入りたくて」という動機から。彼女のそれまでの勉強や仕事とは全く関連の無いことで、しかも、建築関連業界の景気が急速に悪化した後、というタイミングでの転職希望でした。
「実務経験が無いのはもちろんのこと、業界に関する知識もまだ浅く、しかもオフィスワークの業務経験も無い…1年間CADの勉強をしているだけ」というプロフィールの女性を面接してくれる建築・建設関連の会社は果たしてあるのでしょうか?
我々もずいぶん探しましたが、見つけることはできませんでした。
でも、彼女は働きながら転職活動をしていたため比較的余裕を持てていたということもあり「せっかく興味を持って勉強をしたCADだから、諦めずに建築関連業界を目指したい!」と意欲を落とすことはありませんでした。
■“急がば回れ”という選択肢
“不景気だから”“未経験だから”という不利な条件すらものともしない、彼女の意欲や前向きさには感心させられましたが、このままだと景気が良くなるまで転職できないかもしれない…建築・建設業界が復活するまで、スーパーの仕事を続けていて本当にBさんの希望はかなうのか…?私たちは心配になり、彼女に相談しました。
「最初からCADに関係する仕事に就けなくても、3年もしかしたら5年以上先だとしても、将来CAD関連のセクションへの異動になるチャンス、もしくは再度転職することができる可能性にトライする気はありませんか?」
我々からのこの提案は「“今は無理だから諦めなさい”と言われているのだ…」と、彼女に捉えられて仕方ないものでしたが、正直に私たちの気持ちを彼女に伝えました。
“彼女の意欲は素晴らしいということ”“でも現実にはそこに固執することに対する大きなリスク(時間の経過)もあるということ”“熱望している建築設計の仕事に就くという夢への到達には遠回りになるかもしれなが「もう少し低めに設定した目標=オフィスワーク経験を積むこと」からスタートするという選択肢があるということ”。
聴覚障害の彼女には電話で話すことができないので、何度も直接お会いして相談を重ねました。
結果的には、Bさんも納得し、我々の提案を受け入れてくださいました。そして、初めて一般事務の職種に応募したのが、現在彼女が勤務している金融関連の企業です。
■夢を持つ人の“意欲や積極性”はプラスに働く!
事務経験のない彼女が、この企業の採用選考に合格した最大のポイントは「意欲・積極性」でした。実はこの会社では、障害者の新規採用は初めてであり、すでに働いている方の中にも障害がある方はまだいませんでした。それゆえ、とても慎重に採用選考を進められたので、事務職の経験が無いことや彼女の志望理由が「人材紹介エージェント(弊社)から勧められたので」というのも、いまいち動機が弱く感じられたため、実際のところは心配する意見も出たそうです。しかし「建築への将来の夢は夢としてしっかりと持ち続け、今はその夢を叶えるためにも、未経験のオフィスワークを最低でも3年は頑張ります!」と言い切ったBさんの意欲・積極性が決め手になったとのことでした。
こうして、まずは別業界・別職種というフィールドで夢への第一歩を踏み出したBさんですが、建築作品集を見て憧れの仕事を見つけたように、初めてのオフィスワークを通じて、新しい興味の対象・仕事を発見するかもしれません。
この転職が彼女にとって成功だったのか?それは未来の彼女が判断することですが、5年後、あるいは10年後に、彼女が20代のころの夢をかなえて建築の仕事に就いているのか?それとも事務でも建築でもない全く別の仕事をしているのか…?前向きで意欲に溢れるBさんの将来を、我々は今から楽しみにしています。
もちろん、今後もみなさまのキャリアプランの相談、人生設計の相談を喜んでお受けするつもりです!
日時:2009年6月15日
■このコンテンツは「介護情報ほっとライン」(運営:株式会社デルフィス)でも掲載されています。




