働く障害者インタビュー「わたしのしごとば」

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日々の心がけで通勤と業務の不安を払拭

A.Tさん

障害部位 上肢機能・移動機能・言語機能障害
性別 男性
年齢 35歳
業種 特例子会社(テンプグループ)
職種 事務部門/事務



体調管理は普段の心がけで

 Aさんは先天性の脳性麻痺で、軽い言語障害と右手指に若干の麻痺があります。また、首や腕が緊張する症状があり、定期的に通院して、緊張を和らげる治療を行っているそうです。

「首や肩の緊張には、注射や投薬治療を受けています。効果が薄れると手や言葉に少し影響が出てくるので、3~4ヶ月に1回通院するようにしています。
普段はとにかく無理しないよう気をつけています。集中する性格のため、ついうっかり頑張って首や肩の筋肉を緊張させがち。作業の合間に首や肩を動かしたり、マッサージを受けたりして対処しています。」

家業手伝いから再就職へ

Aさんの入社は昨年の11月。学校卒業後、10年ほど卸市場で働いていましたが、お父様の体調不良により家業を手伝うことに。しばらくは親孝行をと家業の手伝いを続けていましたが、35歳になるのを機に、再度企業への就職を決意します。

「卸市場では在庫管理やデータ入力、パートさんたちのスケジュール管理、他に運搬等も担当していました。家業では現場作業を手伝い。これまで親に色々としてもらってきたので、何か少しでもお返ししたいと思ったからです。それで、しばらく家業手伝いを続けました。
しかし、『35歳まではつぶしがきく』と聞いていたため、35歳を機に再び就職することに決めました。」

就職活動は特例子会社を意識して

春頃から再就職活動を始めたというAさん。ハローワーク・転職サイト・就労支援センターなど、ネットワークを広げて求人情報を探します。

「友人が特例子会社に勤務していて、『一般企業より福利厚生がしっかりしている。同じ障害者の中で働くのは、精神的に楽』と言うのを聞いていました。それで、自分も働くなら特例子会社と思い、特例子会社の求人を意識して探しました。今の会社は友人がハローワークで見つけて、教えてくれたもの。すぐに応募しました。」

入社後は、やはり特例子会社のメリットを感じることが多いとのこと。社内にマッサージルームもあるため、気軽に利用して首や肩の緊張をほぐすことができます。種類は様々ですが、同じように障害を持つ社員が大半の環境で、落ち着いて業務に専念できるそうです。

初めての通勤・勤務形態への不安を乗り越える

希望通り特例子会社に入社が決まったAさんですが、実は電車通勤は初めて。一日中事務作業を行う仕事も初めてとのことで、最初は少し不安があったそうです。

「東京で働く(隣県から東京へ通勤する)のは初めてでした。ラッシュ時の電車通勤が初めての上、フルタイムで事務を行う仕事も初めて。それが少し不安でした。
通勤については、転ぶと大変なことになるので、そうならないよう工夫。電車に乗る際は1本見送り、次の電車に一番前に並んで乗るようにしています。そうすると、ドア付近の混雑に巻き込まれず、比較的安全な位置に行けます。慣れるまで1ケ月はかかりましたが、今は大丈夫です。
仕事については、教育担当の方が熱心に指導してくださったので、比較的早く慣れることができました。色々な障害の人が働いているので、コミュニケーションも元々パソコン操作が好きで、一時期パソコンを教えるボランティアを行っていたくらい。楽しく仕事しています。」

仕事の充実感が精神的な安定に

 職場にも電車通勤にも慣れ、生活のリズムが落ち着いた現在、Aさん自身も精神的に落ち着いてきたといいます。

「残業はほとんどなく、大体19時過ぎには家に着きます。ただ、趣味の夜景撮影に行く機会は減りましたね。平日は時間的に厳しいので。趣味の機会は減りましたが、仕事の充実感があり満足しています。『仕事がある』ということで、精神的にとても楽になりました。
職場では人間関係を大切にするよう心がけています。今までの経験から、人間関係が上手くいかないと仕事に支障がでることを実感していますので。
今後については、引き続き今の仕事で頑張りたいです。そして仕事に精通し、いずれは企画関係のメンバーに加われたらと思っています。」

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