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ヤンセンファーマ株式会社(後編)

課題は「定着」そのためにやるべきこと(前編からの続き)

■本人の相談を受け、リアルタイムにコミュニケーションを取れるソフトを共有/重度聴覚障がい:女性


こちらは重度聴覚障がいのある女性の事例です。


彼女は読唇ができますが、日常業務における対面ではないコミュニケーションではどうしても不利でしたので、会議の際などは同僚が要約筆記でサポートをしていました。ある時、本人から「もっと仕事の幅を広げてみんなの役に立ちたい、チームのためになりたい」という相談を受けた桑尾さんが中心となり、PCの画面上で文字を使って会話ができるソフトを導入することにしました。

 

ジョンソンエンドジョンソンロゴ情報システム部門の尽力もあり、社内だけでなく社外の取引先担当者にも導入を拡大したため、取引先との窓口を担っている彼女にとって、社内外の関係者とのコミュニケーションが非常にスムーズになったそうです。このソフトのおかげで、業務指示や連絡・報告はもちろん、日常会話も活性化され、業務の幅も広がったとのこと。今では、グローバルな仕事も任せられるようになり、英語でのやり取りを行うこともあるそうです。


■本人の希望により、英語に関わる仕事にキャリアチェンジ/上肢障がい:女性


テンプスタッフフロンティアからの紹介で入社した、現在研究開発部門で活躍中の女性の事例です。
彼女は上肢の障がいがありますが、PCは問題無く使えたため入社当初は事務中心の業務を担当していました。業務未経験でしたが、専門知識や関係法規の習得に努め、より専門性の高い業務を担当するようになりました。そして、入社から1年経った頃、「英語を使った仕事に携わりたい」という本人たっての希望があり、上司に相談しました。


上司にとっては手放したくない人材でしたが、意欲的で努力家の彼女の望みなので応援してくれることになり、英語に関わることのできる部署への異動が実現したのです。今では、関係当局に提出するドキュメントの校正や整合性チェックなどの業務を担当しているそうです。

 

自分の希望を上長に伝えられる環境は整っているので、あとは本人の意欲さえあれば、会社としても手を引っ張ってくれる・・・そんな事例です。


「実は、製薬会社で働くことそのものがモチベーションになり得るのですが、さらに、そのモチベーションを維持し続けるためには “能力を発揮できる環境”と“ご本人の意欲”が非常に重要です。」と桑尾さんは言います。

障がい者雇用に対する思い、そして挑戦

今でこそ、様々な障がいの受け入れ実績を持つ同社ですが、実は、雇用が安定したのはここ数年のことのようです。

 

日本で事業を展開する企業として法令を遵守するのは当然のこと。さらに、ヘルスケアに携わる企業として「顧客でもある障がい者の方に対して何ができるのか」を考えた時に、その答えの一つが、障がいのある人が健常者と一緒に働く場(=社会参加の場)を提供することでした。しかし、このような会社としての強い思いはあったものの、当初はノウハウが無かったため、採用してもなかなか定着せず、トライ&エラーを繰り返す時期がしばらく続いたといいます。

 

「最初は思うように採用できませんでしたし、採用できたところで定着が難しい状況でした。4人採ったら4人辞める、そんな感じでした。」(桑尾さん)

 

「こうした状況を打破できたのは、人事部門で障がい者を受け入れ実績を作ったことが大きかったように思います。それが、他部門の理解を得るという意味で突破口になりましたし、私たち人事担当者にとっても経験とノウハウになり、他部門に対してアドバイスやサポートもできるようになりました。」(桑尾さん)


重要なのは「将来的なwin-win 関係」

ヤンセンファーマ人事部桑尾さんヤンセンファーマでは、基本的に、個人の経験内容・能力・適性などを総合的に判断して配属先や業務内容を決定しています。選考時の面接においても、ミスマッチを防ぐためお互いが納得いくまで何回でも会って話をするとのこと。こうした点からも、「定着」を視野に入れた採用活動であることがわかります。

 

「会社と社員双方が、将来win-winの関係を築けそうか、戦力になり得るポテンシャルがありそうかを判断のポイントにしています。そういう意味では、意欲はもちろんですが、ご自身のキャリアビジョンをしっかりと持っていることが重要です。」(桑尾さん)

実在する「思い描くキャリア実現の可能性」

最後に、理想の人材像と、求職者の方へのメッセージをお伺いしました。

 

「いい大学を出ていて、語学が堪能で、PCスキルがあって、見かけも良くて・・・そんな完璧な人が応募してくれると良いのですけどね(笑) ある部分が突出しているとか、何かキラリと光るものを持っているとか、そういう人が理想です。なぜなら、こうした人たちが集合することで、組織全体として強くなるのだと考えているからです。もちろん、医薬品に関する専門知識や業界経験があることにこしたことはありませんが、たとえ未経験でも、向上心や成長意欲さえあれば、当社で専門的なキャリアを積むことができます。」(桑尾さん)

 

「300名程度からスタートした当社は、現在約1,700名の企業にまで成長しました。成長過程にある今だからこそ、様々な人たちのポテンシャルが活かされるのではないでしょうか。そして、色々なタイプの人がいて企業は活性化するものだと確信しています。正直、人の生命に関わる仕事ですから厳しい側面はありますが、それが大きなやりがいであり、それに携わる者の存在価値でもあるのです。“私はこういうことがしたい!”という一歩踏み込んだ提案に期待しています。」(桑尾さん)

 

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  • ●本社ビル1Fの総合受付

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  • ●応接室が並ぶエリアのエントランス

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  • ●カフェテリアと呼ばれる大広間。イベントの他昼食や歓談の場としても使われています。
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