鮎

全国の清流で鮎釣りがそろそろ解禁になります。
「鮎の住む清流は西瓜の香りがする」と、私が小学生の頃よく釣りに連れて行ってもらった近所の寿司屋のおじさんに聞いた話を思い出します。竿も長く技術も必要な鮎釣りは、子供の頃の私には“大人の釣り”という印象があり、もっぱらハヤやヤマベ、少し頑張って山女魚や岩魚などの渓流釣りにはまっていた子供時代でした。
数日前、多摩川に遡上する鮎の数が年々増えているというニュースがありました。昭和の高度経済成長の時には水質汚染が酷く、川面から洗剤の泡がたっているような多摩川は、鮎どころか魚が住めない河川の代名詞になっていたような記憶がありました。鮎は海に下り成長して川に戻る魚なので、東京湾の水質もだいぶ良くなっているとのことでしたが、それも地域の方々や行政・企業の努力があってこそだという内容でした。
「多摩川で鮎が釣れるのかっ!」というのは、もちろん幼少時代から釣りに親しんだ私にとっては嬉しい驚きだったのですが、それ以上に、「多摩川や東京湾の水質が良くなっている」と言う現象は、なんだかとても重大な事のように思えました。
映画「三丁目の夕日」に描写されたような昭和の高度経済成長の時の“活気”と、平成の長引く“不況”を比較して、“夢が持てない”、“誇りが持てない”今の日本を憂う話ばかりを耳にする最近ですが、“多摩川に鮎復活!”というニュースには、水質改善の技術力や環境改善への取り組みの熱意などを改めて感じさせられ、“さすが日本!”と勝手に感動してしまいました。これからの時代を生きていくためのモティベーションになるべき価値観だなぁと思います。(ちなみに、ゴマアザラシのタマちゃんが多摩川に現れてしまうと、異常気象が心配になります・・・。)
仕事のほうが少し落ち着いたら、鮎の戻った多摩川で“大人しかできない釣り”でも楽しみたいなぁと考えながら、今の子供達が大人になった時に困らないような事を手掛けてみたいな・・・とも思いました。
日時:2010年06月04日
テンプスタッフフロンティア株式会社
代表取締役社長 中村 淳



